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国際シンポジウム「海底資源の管轄権問題:海底文化遺産、石油・ガス開発、BBNJ」を開催します
国連海洋法条約(締約国170ヵ国)は領海、接続水域、排他的経済水域、延長大陸棚、その外側の深海底という海域区分で法が適用されます。
同条約は1982年12月10日に署名開放され、60ヵ国の批准を経て1994年11月16日に発効しました。その後、この条約の規定を明確化または発展させる形で国連の下、派生的な条約が採択されてきました。1994年採択の深海底の部を実施するための協定(153ヵ国)、1995年採択の国連公海漁業実施協定(93ヵ国)、2001年採択の水中文化遺産保護条約(78ヵ国)、および2023年採択のBBNJ協定などです。BBNJとは、marine Biological diversity of areas Beyond National Jurisdiction の略で、公海と深海底の生物多様性に関する新しい国際ルールです。私たちは、これらの条約が抱えている最先端の課題について、主に管轄権上の観点から、「国際共同研究(連携)」として採択された3年間の科研費事業の下、イギリス、アメリカ、フィリピン、チモールレステ、タイ、ベトナムの国際法学者と議論を重ねていきます。今回が実質的な国際共同研究のキックオフ会議となります。
中田達也(国際海事研究センター)