神戸大学海事博物館 2020年度ミニ企画展「戦後75年 -太平洋戦争と船員-」「和船の活躍した時代」を開催します
Last Update 2020.11.26
当館では今年度、ミニ企画展として「戦後75年 -太平洋戦争と船員-」および「和船の活躍した時代」を11月からの開館再開に合わせ、開催することといたしました。
【戦後75年 −太平洋戦争と船員−】
神戸大学海事科学研究科の前身は1917(大正6) 年設立の私立川崎商船学校に始まります。その後、1920(大正9)年に官立神戸高等商船学校へと改称され、日本の生命線を維持すべく数多くの商船士官を世に輩出してきました。
先の大戦では物資輸送のために多くの船員が陸海軍に徴用されましたが、残念なことに、徴用船で殉職した船員は当時の日本人船員全体の約43%、6万人にも及びます。戦後75 年の本年、戦前から戦中にかけて活躍した日本商船隊とともに深江の地を巣立った数多くの船員の姿をとりあげ、次第に記憶から薄れつつある過去の事実をご紹介いたします。
今も昔も、そして将来も、日本にとって不可欠なインフラである海運と船員(海技者)教育、私たちと最もかかわりの深い『海』の恩恵について考えましょう。
【和船の活躍した時代】
陸路の物流がまだ発展途上であった江戸時代から明治時代にかけて、米や産物の大量輸送は廻船による海路が中心でした。このうち、北海道から日本海と瀬戸内海を経由して関西を結ぶ西廻り航路は、風待ちや荒天を避けることができる天然の良港に恵まれていたことから、上方(大阪)の繁栄とも相まって大いに発展しました。この海路で活躍した船が、いわゆる北前船と呼ばれる廻船で、寄港地では交易活動を通じて莫大な富が生まれ、人々の生活に関連した様々な文化の交流がありました。
2017〜2019年に日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」が登録されたのを記念し、北前船などの和船の活躍した時代について、ご紹介いたします。現代海運の礎ともいえる近世の廻船物流が賑わいを見せた往事を振り返りましょう。
ご来館にあたって
新型コロナウイルス対策としまして、開館日時を当面、毎週金曜日の午後のみ(13時30分〜16時)とさせていただきます。
また、入館者数の制限を行っております。
【教職員および学生】
随時、少人数での入館。同時間帯15名以下とします。
【一般の方】
メール・FAXによる事前予約制。※団体予約は受け付けておりません
入館の際には次の点についてご協力をお願いいたします。今後、大学の警戒レベルにより閉館することがございます。
- 新型コロナウイルスの感染が疑われる方、37.5度以上の発熱が認められる方、顕著な咳・くしゃみ・鼻水などの諸症状のある方、体調のすぐれない方はご入館できません。状況により検温を実施いたします。
- マスクの着用、入口での手指消毒をお願いします。
- 他の入館者と距離を取ってご鑑賞ください。
- 展示物やケースにお手を触れないでください。
開催概要