海事科学分野における先端研究を育成・発展させ、高水準の研究成果を生み出し、フラッグシップ研究の創出を目指す3つの研究プロジェクトを実施しています。
実海域データベースの蓄積分析を踏まえ、液体輸送船におけるスロッシングを考慮した船舶性能シミュレーション、荒天航海時におけるエンジンプラントの動的な熱変動を考慮した船速低下のモデル開発、さらに三次元耐航性モデルの高次オーダーパネル積分による実海域性能評価の高度化に取り組み、Dynamic Programming法との連結による次世代ウェザールーティングモデルの開発を実施する。
詳しくはこちらThe main objective of this project is to estimate the tsunami hazards and
disaster risk triggered by volcanic collapse for Izu Ooshima and the bay
of Tokyo.
The main research objective is divided in three sub objectives that are:
(1) evidencing past and potential collapses of Izu Ooshima
(2) investigating tsunami evidences of unknown sources
(3) evaluating the disaster risk potential on the island and in Tokyo bay
本研究の 目的は、伊豆大島と東京湾周辺の火山崩壊に伴う津波の危険度と災害リスクを推定することである。
本研究の目的は、以下の 3 つのサブ目標に分けられる。
(1) 伊豆大島の過去の潜在的な崩壊を 明らかにする。
(2) 発生源不明の津波の証拠を調査する。
(3) 伊豆大島と東京湾の津波災害リスクを評価する。
本研究では,現場観測と数値シミュレーションによる瀬戸内海周辺地域の大気質実態の把握と社会的変容に伴う大気汚染物質濃度の応答を提供する。
本研究の対象地域である瀬戸内海とその周辺地域は,わが国で最も大気汚染が進む地域の一つである。その原因の一つとされている船舶排ガス中のS分規制(SOx規制)が本年度より開始した。このSOx規制により実現する『実大気環境下での排出量規制効果実験』を利用し,
SOx規制の広域的な実効性の実測定に基づいた定量把握が可能となる。このデータは,IMOを中心として考えられている,船舶からの排ガス防止・規制に関する国際的な取り決めの効果となり,本学部からのこのようなデータの提供は,対IMOに対して重要な意味を持つ。実際に,自動車NOx・PM法に基づく自動車排ガス規制が開始された際に,その規制効果を常監局での観測値を用いて評価したが,特定の汚染物質に関しては,当時に激増していた越境汚染影響や他のローカルな排出影響との切り分けが十分にできずにその対策効果の定量評価には至っていないとの報告がなされている。本研究では,この点を踏まえ,今後の海事政策に有用な数値データ情報の提供を目指すものである。
COVID-19による排出量減少効果に関しては,大気汚染や気候変動の観点から,今後わが国が取り組むべき課題について定量的な知見を提供可能となると考えている。
最後に,数値シミュレーションに関しては,排出量削減実験の再現性を確認できるような事象は過去に存在しない。本研究では,『実大気環境下での排出量規制効果実験』の観測事実を可能な限り正確に捉え,排出量感度シミュレーション実験の精度評価に利用予定である。
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